「自分から離脱するとかっこいい」?

高級食パンを入れる紙袋は、白地に筆文字ロゴと決まっているのでしょうか、
ふたださとみです。

コミュニケーションについての本などを読むと、
必ず出てくる、「伝えたいことは、アイ(I・私)メッセージで伝えましょう」というポイント。
読んだり聞いたりした、その時には、「なるほど、大切だよねー、心がけよう」と
思うものの、実際はなかなか難しい。

なぜ実際はなかなかなのだろうと自分を振り返ると、
アイメッセージで伝えることに対して、
「逃げ場がない」「カッコ悪い」「恥ずかしい」「野暮ったい」「スマートじゃないような」…
あー、またまたこうして文章にするのが逆に恥ずかしい、という気持ちが出てくる。


つまりは、もう反射のようなもので、上記のような気持ちがとっさにそうさせているわけ。

だから、「大切である」ということが頭で分かっていても、それはなかなか難しい。


仕方がない、わたしの気持ちがそうさせるから。

1回、開き直ります。


この気持ち、どうしましょう。

具体的にはどの気持ちでしょう。

———


例えば、夫の帰宅が遅い日が続く場面で、

早く帰ってきてほしいことを伝えたい場面。


パターン①

率直に、「もう少し早く帰ってきてくれるとうれしい」と言うとする。
中学英語の訳文のように言い換えると、
「わたしは、もう少し早く帰ってきてくれるとうれしい」。
恥ずかしい今さらそんなこと言えますか。
→それに対して、「別にいいじゃん、遅くても」とか言われたら、どうする?
逃げ場がないですよ。気持ちを伝えたわたしが馬鹿みたいです。

(時間を置いて上の文を読み返した自分から一言)
愛が見当たらないよ…冷たい感じがするよ…、自分…

パターン②のA。
話の切り出しで、「最近帰りが遅いね」と言うとする。
これはつまり、「あなたは、最近帰りが遅いね」ということ。
→これは単なる事実確認で情報の共有だからいいとしよう。
しかしこれは時に、この後、よりスムーズに「あなたメッセージ」に移行する伏線であったりする。

その伏線を回収するように、
「どうして早く帰ってこないの?」
→「あなたは、どうして早く帰ってこないの?」
→ここで「わたしからあなた」へのスライド完了。わたしは自分から離脱して、
「あなたメッセージ」を発信する。
→これに対し、純粋に「帰りが遅い理由」の説明が返ってくるかもしれない。
→または、「夫としてもう少し早く帰ってくるべき」という、誰のものかよく分からない価値観や、
「一般論」を投げかけている、と相手が受け取る可能性もある。
→どちらにしろ、「わたし」の存在はあまり意識しなくてもいい。
→話の流れによっては、言いたかった気持ちを隠すことも可能。
→恥ずかしくなく、逃げ場があり、馬鹿みたいでもない(主観)。


パターン②のB。

「最近帰りが遅いね」の後、相手がどのような反応をしたかに関わらず
→「もう少し早く帰ってきてくれるとうれしい」。
→「わたしは、あなたがもう少し早く帰ってきてくれるとうれしい」。
→だから恥ずかしいってば。相手の話し方との温度差とか考えたいし。

———-

「気持ちを伝えたわたしが恥ずかしくて馬鹿みたい」、に集約されるでしょうか。
「相手の出方を見たい」「後出しじゃんけん」がしたそう。

後出しジャンケンはモラハラの構造の典型…、それはまた別の話。


「気持ちを表現すること」に対する気持ちが複雑なのは分かった。
自分軸でい続けるのも難しいね。

 

その上で、
恥ずかしいも含めてかわいい、わたしの気持ち。
気持ちを見せたら負けだと思うのもかわいい、わたしの気持ち。
というか全部まるまる愛しいわたし。

ということを心に染み込ませて、

中学英語の日本語訳
のように、伝えたいメッセージを伝えてみる試み。

中学英語の世界では主語から逃げることはできぬ。
中学生になろう。

ぜひ、ご一緒に。

ふたださとみでした。

次回は週末お手紙です。

 

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